リブセンス・じげん のビジネスモデルをざっくり比較・解説します。

スタートアップに就職したいという物好きな学生さんも最近は多いようで、
どんなスタートアップに就職するのが良いのか、相談されることもあります。

ただ、そもそもスタートアップ企業がどんなビジネスを展開しているのか
知らない学生さんも多いので、まずどんなビジネスをやっている企業があるのかざっくりとご紹介したいと思います。

今回は、求人・メディア界隈でよく話題にされる、「リブセンス」と「じげん」の2社を紹介します。

(本当はもっと紹介したかったのですが、書いてるうちに文量が多くなってしまったので、
 続きは好評だったら後日書きます…)

どちらも個人的に縁のある会社なので書きにくい部分もありますが、気にせず書かせていただこうかと思います。

◎リブセンス

売上としてはアルバイト情報サイトの「ジョブセンス」と、転職サイトの「ジョブセンスリンク」が主力の企業です。
その次に、賃貸情報の「DOOR賃貸」や口コミサイトの「転職会議」も事業として育ってきているようです。

今でこそ真似しているサイトも増えましたが、アルバイトで「採用成功時に課金する」「採用された人にお祝い金を出す」というスキームで有名になりました。

なお、「採用成功報酬」というビジネスモデル自体は、実は新しいものではありません。
もともと人材紹介会社は「採用時に年収の3割程度が課金される」という形態で転職支援を行っていました。
しかし、この考え方をウェブビジネスに持ち込んだ企業は、2006年当時ほとんど無かったのではないかと思われます。

ただ、リブセンスが東証一部に上場するほど成長できたのは、
ビジネスモデルが評価されたということ以外に、少数精鋭でウェブプロモーションを成功させるために必要な技術力があった事が大きかったと思います。

今でこそ上場して社員数も増えましたが、
数名の社員で年間数億を稼いでいた時期もありました。

「リブセンスはSEOに強い」と長らく評価されてきましたが、当時のSEO業者がやっていた「SEO」とリブセンスのSEOは、似て非なるものだったと思います。(もちろん同じ部分もあったかと思いますが)

仕組み化し、いかに少ない工数で業務を回すことが出来るかを追求していた技術畑のメンバーと、(良い意味で)ウェブオタクの社長、この組み合わせの力が最大限発揮されていたのが同社の強みだったと個人的には理解しています。

◎じげん

転職EXなどの求人検索サイトが主力事業なのですが、
他にも賃貸情報サイト「SMOCCA!」など数々の「領域特化型のポータルサイト」を運営している企業です。

こう書くと「リブセンスと似ている」と感じられる方も多いかと思いますし、
実際似ています。

しかしそれらを「ライフメディアプラットフォーム」と定義し、
「特定のカテゴリーに限定したビジネスをやっているわけではない」と強調しています。
最近では、小さな証券会社やBtoBのASPサービス(人材紹介会社向け)を運営する会社を買収し、
メディア以外の領域にも手を広げてきています。

最近では「時価総額1兆円を目指す成長戦略」を立て、「ジゲノミクス」と称して対外的にも広報しています。
誤解を恐れずに言えば、非常にブランディング(採用ブランディングを含む)がうまい会社です。

社長はリクルート出身。もともとは現社長がリクルート在籍時に
ドリコム(現在はソーシャルゲームを開発していますが、当時はブログサービス会社)との合弁で
「ドリコムジェネレーテッドメディア」を立ち上げ、MBOを経て社名変更されたのが「じげん」です。

雇われ社長からMBOを経てIPOに至るまでの経緯は、軽く本一冊書けるのではないでしょうか。

…さて、話がかなり脱線しましたが、ビジネスモデルは基本的に「BtoBの問合せ課金」ビジネスです。

多数の事業を展開しているためすべてがそうなっているわけではありませんし、
同一事業でも企業によっては「問合せ課金」以外の契約が入っている可能性はあります。
(一部、平尾社長自らコンサルティング的な仕事をされているという話も聞いたことがあります。今はやっていないかもしれませんが)

ただ、主力事業の転職EXやアルバイトEX、SMOCCAなどに関しては、
ユーザーからの問合せを獲得するたびに、提携先の転職サイトや不動産会社から
広告費をチャージする形式です。

誤解を恐れずに言えば、アフィリエイト広告と似たような課金形態です。

リブセンスは「採用成功報酬」を基本としており、クライアントは「採用する会社自身」です。
じげんは「問合せ課金」を基本としており、クライアントは「ポータルサイト」です。
リブセンスが じげんのお客さんになるパターンもあります。
(アルバイトEXとジョブセンスの提携は、要はそういうことです)

つまり、「ポータルサイトのポータルサイト」が じげんの立ち位置です。

この立ち位置は、より多くの求人データを集めることができる というメリットがある一方で
1コンバージョンあたりの収益は、ポータルサイトに劣ります。

(顧客であるポータルサイトだって利益を確保しなければいけないので、
 ポータルサイトが企業から受け取る報酬 > じげんがポータルサイトから受け取る報酬 でなくてはなりません。)
 

現在、株式市場では じげんの時価総額が、リブセンスの時価総額を上回っています。

しかし、上場しているとはいえどちらの企業もまだ上場後1〜2年しか経っていない企業です。

まだまだこれからビジネスモデルも変わっていくでしょうし、
数年度には今とはまた違ったビジネスをしている可能性もあります。
これからが楽しみですね。

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